予防歯科・健診

虫歯や歯周病は、予防することができる病気です。
適切なセルフケアと3か月に1度のプロフェッショナルクリーニングで、虫歯や歯周病の予防が可能です。
また、診療が終わったあとの定期的なクリーニングをすることによって、治療後の良い状態を保つことができます。それだけでなく、なんらかの都合で治療を延期した場合でも、定期的なクリーニングを行うことによって、虫歯や歯周病の進行を遅らせることができます。

歯科検診・検査

お口の中の状態を正確に知るには、専門家による検査や検診が欠かせません。
万が一、虫歯や歯周病などになってしまっても、早期であれば治療にかかる時間や費用も少なくてすみます。
ですから、定期的な検診や検査が大切なのです。
一般的な検査は、保険内で行うことができますので、お口の中の健康を保つためにも、3ヶ月に1度は定期的な検診や検査をおすすめします。

また、自費になりますが、虫歯菌や、歯周病菌の検査も可能です。虫歯菌が多い人は虫歯になりやすいですし、歯周病菌の多い人は歯周病になりやすいです。検査の結果によって、歯磨きの仕方や、食べ物など、自分何に気をつけなければいけないのか、など、アドバイスも行っております。

・保険診療の検査
パノラマレントゲン(お口前端を大まかに診る) 1,200円
CT(複雑な病変を3Dで確認できる) 1,500円
デンタルレントゲン(歯を正確に診る) 170円
歯周ポケット検査 1,200円

※料金は、3割負担の概算です。また消費税はかかりません。

・自費診療の検査
顕微鏡検査 無料
細菌検査 4,950円
唾液検査 4,400円

※消費税込の金額です。

■どうして虫歯になるのか?

自分の力で虫歯予防の修復作業ができなくなると虫歯になる

そもそも歯は、ハイドロキシアパタイトという結晶でできていて、酸に溶かされやすい性質を持っています。つまり虫歯というのは、バイ菌の作る酸で歯の結晶が壊れている状態をいいます。バイ菌の作りだす酸が、健康な歯を破壊するのです。
では、その菌はどこにいて、どんな風に繁殖するのでしょうか。
実は、口の中には何百種類というさまざまな菌がいて、そのほとんどが酸を出します。ですから、ほとんどのバイ菌は虫歯菌になりうるのですが、実際に虫歯菌となって悪さをすることはあまりありません。
なぜかというと、ヒトの口の中は酸で溶けた歯を修復するシステムがあるからです。
菌の栄養は糖で、ヒトが摂取した糖を栄養素として摂取し、菌が栄養を摂取した後の代謝物として酸が出されます。しかしその酸は、唾液でいずれは中和します。また唾液の中にはカルシウムが含まれていて、溶けた歯を修復する作用があるのです。これを再石灰化といいます。
つまり、ヒトの口の中では、1日に何度も「溶ける→修復する」ということが繰り返されているのです。ところが、修復している最中にまた菌への栄養素がやってくると酸が出され、十分に修復されないうちに、溶けるという状態が訪れます。つまり、溶けている時間のほうが長くなってしまい、溶けた歯を修復するバランスが崩れるわけです。そうなると、そこから侵食が広がり虫歯になっていきます。
虫歯は一度できてしまうと、残念ながらこのシステムで修復することは不可能なのです。

・虫歯菌のかっこうの住処、プラーク

一般的に唾液の多い人は虫歯になりにくい傾向があります。ですから、年をとって唾液が少なくなると、虫歯になりやすくなります。
唾液によって正常な修復が行われていれば虫歯にはなりにくいのですが、プラークがあることによって唾液はもちろん、殺菌作用のあるものも菌に浸透しなくなってしまうのです。プラークはネバネバしたもので、これが歯の表面についているとバイキンの温床となってしまい、常に歯は酸と接触していることになります。
プラークコントロールという言葉を聞いたことがあるでしょう。これは菌の温床となっているプラークを減らし、菌の増殖を抑えて虫歯や歯周病を予防しようということなのです。
このプラークを作り出すのが、ストレプトコッカスミュータンスといって、いわゆる虫歯菌と呼ばれるものなのです。